魂のワークブック

何だろう?私と世界にプレゼントしたいもの♪

 
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両陛下が来られるんやから、
全国に訴えるチャンスや











 
 知事との会見の日、生徒たちは知事に会ってあいさつをすませると、一枚の紙をさっと広げ、

「絶滅寸前、兵庫県ツキノワグマについて、

 1番、野生で絶対に残さねばならない。

 2番、できたら残した方がいい。

 3番、どちらとも言えない。

 4番、できたら駆除したい。

 5番、すべて駆除する。

知事さん、あなたはどれをお選びですか」 と、尋ねました。

 知事は即座に、
「1番に決まっているよ。野生で残さないと意味ないだろう」と答えられました。
 生徒たちは言葉が続かなくなって、しばし、黙ってしまいました。なぜなら、考えられるあらゆる答えを想定していたのですが、一番だけはあり得ないと思っていたので、これだけは練習していなかったのです。少ししてから、生徒たちは、「うわーっ」と大喜びの声を上げ、大拍手をしました。そして後は、練習通り、15分間必死で訴えました。

 知事は一生懸命聞いてくださって、最後に、
「君たちよく勉強しているね。この問題は難しいよ。光の部分と影の部分があるからね。私の仕事なのでやってもます」と、言われました。

 ここから少しづつ、流れが変わり始めたのです。私たちは、それまでにたくさんの行政の人に会いましたが、ありがたいことに、予想に反して最も生態学をよく理解しておられたのが、貝原知事でした。すぐに、関係部署に予算がつきました。しかし、担当者の方たちは、それを調査と研究のためだけの予算にしました。私たちはクマを守るための予算にしてほしかったので、がっかりしました。

 調査や研究というと聞こえはいいですが、実態は、クマの生息地のわなをさかけて次々とつかまえ、恐怖でいっぱいになっているクマに麻酔をかけ、年齢測定のために歯を一本抜き、首に一生外れない重い発信機を付け、耳に目印のタグを付けて放すというものでした。哀れな動物たちをいっそう苦しめ、人間に対する恐怖感を植え付けるだけです。動物をいじくりまわすことによって、絶滅がいっそう早まると、私たちは思いました。生徒達は動物の身になって考えてしまうので、今まで以上に胸を痛めてしまいました。


 

 
             小冊子 「クマと もりと ひと 」より      つづく
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