魂のワークブック

何だろう?私と世界にプレゼントしたいもの♪

 
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グレゴリー・コルベール 『Ashes And Snow』 より



 まるでぼくのことを言っているようなものだ。ぼくもたえず休みなしになにか考えている。

 「じゃ、考えるということのほかに、なにがあるの?」
 「知覚することだよ。見えるもの、聞こえるもの、よろこびを感じること、手で触れること、自覚して呼吸すること、嗅ぐこと、味覚を味わうこと、たったいまの現在を満喫することだよ。きみはいま、この瞬間、幸せかい?」

 「わかんない」
 「ちょっとでもいいから、考えることをやめてごらん。ずっと幸せになれるよ。きみはいま、宇宙船の中にいて、地球から何光年もはなれた惑星にいる。そして、アトランティス文明の子孫の住んでいる、進んだ世界をここからながめているんだ・・・。バカなことを質問する前に、目を大きく開けて周囲をよく見てごらん。いまという、たいせつな瞬間をムダにしてはダメだよ・・・」

 アミの言うとおりだと思った。でもひとつ疑問があった。
 「じゃ、思考はなんの役にも立ってないってこと?」
 「やれやれ、地球人の典型的な結論の出し方だ!もし最高でないなら最悪、白くなけりゃ、なんとしても黒でなくてはならない。もしかんぺきでないなら極悪人、神でないなら悪魔とくる。まったくきょくたん論もいいところだ!!もちろん、思考は役に立つよ。もし考えることをまったくしなくなったとしたら、植物とおなじだよ。だけど思考は人間のもっている最高の財産じゃないんだよ」

 「じゃ、いったい、なんなの?楽しむこと?」

 「楽しむためには、楽しんでいることに気がつくことが必要だ」

 「気がつくということは、考えることとはちがうことなの?」

 「ちがう。気がつくということは、意識であって、それは思考よりも上なんだよ」

 「じゃ意識が最高だ」
 自分の質問のおかげで、ずいぶん話がややこしいところに行ってしまったために、ぼくはちょっとつかれて、そう結論をくだした。


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BALI レストラン「ラカ・ラケ」のスタッフたち



 「ちがうね」
 アミはやや神秘的な笑いを浮かべて言った。

 「ひとつ例を出してみるよ。ここにくるとちゅうでさいしょにかけた音楽、おぼえているね?」

 「うん、でもぜんぜん好きになれなかったね、あれ」

 「でも、へんな音楽を聞いたということには気がついただろう。それは意識のおかげなんだよ。でも、楽しくなかった」

 「うん、じっさい、少しも楽しくなかった」

 「だったら意識だけでは、楽しむにはじゅぶんでないということだ」

 「うん、そのとおりだ。じゃなにが不足しているの?」

 「もっとも重要なものだ。二番目にかけた音楽は楽しかったろう?」

 「うん、あの音楽は好きだね。気に入った」

 「好きということはひとつの愛のかたちだ。愛がなければ楽しみもない。意識がなくてもおなじことだ。思考は人間のもっている可能性の中で、三番目に位置する。第一位は愛が占める・・・われわれはすべてを愛するように心がけている。愛をもって生きるほうが、ずっと楽しく生きられるんだよ。君は月が好きでなかったね。でも、ぼくは好きだ。だから、きみよりよけいに楽しんでいるし、より幸せなんだよ」

 「じゃ愛が、人間のもっている可能性の最高のものだ」

 「そのとおりだよ。ペドゥリート」

 「それ、地球では、みんな知っているの?」

 「きみはそれを知っていたかい?学校でそれを教えてくれたかい?」


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 「ううん、教えてくれなかった」

 「地球じゃ、思考こそが最高だと思っている。つまり、やっと第三位の水準にいる。だから、よく考えるひとのことを、賢者とか物知りって言うんだ」

 「どうして、こんな単純なことがわからないんだろう?」

 「なぜなら、ふたつあるうちのたったひとつの脳しか使わないからだ。思考では、愛を味わうことはできない。感情は思考とは異なったものだ。でも、なかには感情とはなにかとても原始的なもので、それは思考にとってかわられるべきだという考えをもつひともいて、戦争やテロ行為や汚職、自然破壊などを正当化する理論をつくりあげてしまっている。いま、地球はそのとても “インテリな” 考え、その “すばらしい” 理論のおかげで、消滅の危機にさらされているんだよ」




「アミ 小さな宇宙人」 エンリケ・バリオス著 より
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